『日本人の内と外』という本があります。2001年に文庫化されています。
司馬遼太郎と山崎正和という劇作家の方が対談した本です。
イギリス貴族の貴族たるゆえん。
ロシア共産党と中国共産党の違い。
日本人は無神論者である。それも昨日や今日の無神論者ではない。だいたい十世紀にわたって無神論者で
ある。そしてわれわれは仏教を入れたけれども、文明というものを信じないから、効き目だけを信じた。
だから、法隆寺は何に効くとか、薬師寺はなにに効くというふうに・・
山崎正和氏の発言で『小説の登場人物に、非常に奇異な名前をつける人がときどきいますが、これは
概して作家自身が自分の虚構の世界に自身が持てず、作りものを作ってしまったと感じていることの
現われのようですね。』という段があります。
具体的な作家名は書かれていませんが、村上春樹さんの事でしょう。
話の流れの中の発言ですから、司馬さんの反応は載っていません。
文壇の大御所の一人ですから辛かったでしょう。
この本の内容全般はとても面白いものでしたが、これでは村上さんが日本にいたくなくなった気持ちも
わかりました。
批評家達からも『村上は終わった』とかいろいろ言われたそうです。
本を読んでいると、こういった思いがけない事柄を見かけます。
読書は辞められませんね。

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