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院長のひとりごと 2

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2016/04/10 元気なお年寄りの患者さん達



高齢化社会の到来と共に、私の医院にも元気なお年寄りの患者さんが
増えています。


先日は、昭和11年6月生まれの女性の患者さんが「数日前から右の耳で
変な音がするので、耳鼻科で何ともなかったら頭を診て貰うつもりだ」と深刻な
顔で来院されました。

診察をしますと、右の鼓膜に短い髪の毛が立てかけたようになっていました。
これでは、喋ったり、噛んだりして顎を動かす動作をすると、毛の先端が鼓膜と
擦れ合って、ガサガサと音がする筈です。

診察が終わると、『何事が起きたかと思いました。本当に助かりました。』と、
手を合わせ私を拝んで帰りました(昔は、こういった事をされる患者さんが多かった
ものです)。

私も、それなりに気分良く、次の患者さんの診察をしていたのですが、待合室での
奇声に診察を中断しました。

職員に、様子を見に行ってもらうと、『先程の患者さんが、トイレに入っていたら、また、
同じ音がすると仰っています』と報告を受けました。
早々に、もう一度診察をしましたら、先程は黒い髪の毛が鼓膜に付着していたのに、
今度は白い髪の毛が、少し違う位置に付着しています。

「おかしいな。先程顕微鏡で確認した時には無かったのにな。」と思い、患者さんに
もう一度尋ねると、『トイレで、用を済ませて立ち上がろうとしたら、また音がした。』と
返答されます。

どうもその際に、同じ耳に髪の毛が入り込んだようです。

このような例は、医者を永くしていますが、初めての経験です。
おそらく、日本中の耳鼻咽喉科医でも、このような症例に遭遇した医師は、私だけ
だと思います。

以前、右の扁桃に魚骨が刺さり、二日後に同じ場所にもう一度骨が刺さったと、恥ずかし
そうに来られた患者さんがおいでました。

その際にも驚きましたが、今回は、世の中にはこんなこともあるんだなと、本当に
不思議な驚きを感じました。


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1256285 25:756 aki   21

院長のひとりごと

ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。

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