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院長のひとりごと

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2022/03/27 『ラバーソウル』  ドライブマイカー 2


昨秋、コロナ禍で時間が出来、iPadでカフカの『変身』を読みました。
以前、紙媒体で読もうとしたら全く受け付けなかったのですが、媒体が変わったせいか読むことが
出来ました。
どこかで似たような本を読んだ事がある気がしたのですが。

以前買い求め積んだままになっていた、カフカの『審判』を引っ張り出して読んでみたら、まるっきり
村上春樹なんですね。

そういえば、『海辺のカフカ』という本もありました。

調子に乗って、カフカの『城』を買って読んでみたのですが、半分まで読んでギブアップしました。

本人がノートに書き留めたのを、没後、友人が取りまとめたという経緯があるようですが、びっしり
文字で埋め尽くされたページが続くのを見て、諦めました。

江藤淳さん(意外と怒りんぼ)は、名作だと言っていましたが、お好きな方はトライしてみて下さい。

「ドライブ マイカー」が収められた短編集『女のいない男たち』、相変わらず春樹節がさく裂しています。
私は、この短編集の中では「木野」が一番好きです。
理不尽な暴力、ドアを叩く音、死とセックス。
精神分析医に解釈してもらうと、面白い結果が出るかもしれません。

実際、村上春樹さんを解析した本を読んだ事もありますが、ピンと来ませんでした。
村上さんが言っているように、「何もないところから文章を紡ぐ」という才能は、選ばれた人にだけ
与えられた人にだけ与えられたものであるように感じます。

私は、本の最後に載っている解説を読むのが大好きです。
自分では、気が付く事が出来ない視点や、関連した別の作家さんを教えてくれたりするからです。

村上春樹さん本には、他者の解説は載っていません。
彼にとっては必要ないのでしょう。
彼が滞在していたプリンストン大に、江藤淳さんも留学していたことを知りました。

批評家も立派な仕事だと思いますが、無から有を産み出す作家は、凄い職業だとあらためて思い
ました。

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ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。

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