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院長のひとりごと

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2021/12/18   15戦全勝でなく、9勝6敗を目指して。


以前、色川武大(阿佐田哲也)さんの本を読んで、いろんな事を教えられたというお話を書いた事が
あります。

その中でも、特に印象に残ったのは、大相撲では15日取り組みがあるが、全勝を目指すと無理が
かかって長続きしない。
人生は9勝6敗で十分だという文章がありました。

自分自身、仕事には全力を尽くしているつもりですが、全てにおいて完璧を望むことは難しいと感じ
る事があります。
一日が終わって、こうすれば良かったのに、と思う日は、帰り道が辛いですね。

コロナ禍になり、人と人の間のかかわり方が、変わってしまった様な気がします。

昨年の春、診察室に入って来た患者さんに、いきなり『私に触らないでください』と絶叫されたことが
ありました。
5メーター程距離が離れていましたけど。

『早目に診て欲しかったけど、病院に来るのが怖くて』とは、よく言われます。
私は、毎日来ていますが、と言いたいけど黙っています。

コロナの最盛期に、県境を超える移動は慎みましょうというアナウンスがマスコミでされている時に、
診察台に座った若い女性が『東京に一週間言ってきて、友達と毎日飲みっぱなしで、帰って来たら
喉が痛いけど、大丈夫かな?』という場面でも、自分の仕事だと考えて診察を行いました。

それでも、お互い人間ですから、感情の行き違いは起きるものですね。

もちろん、楽しい事の方がたくさんあります。
先日は、95歳のおばあさんが、数か月前から耳が聞こえなくなったけどコロナが怖くてこれなかった。
もう、耳がきこえなくなったら、憂鬱で食もすすまなくなったと訴え来院されました。
両耳とも耳垢がぎっしり詰まっていました。
昔のお話をしながら(リラックスしてもらうのと、聞こえを確かめるため)耳垢を取り除いて行きましたら、
みるみる聞こえが良くなり、患者さんも笑顔になってくれました。
最後は、日露戦争の時にうたわれた「日本勝った、日本勝った、云々」のお話をして帰られました。

先生は、昔来たときより若く見えるね。
息子さんかと思った、とお褒めを頂きました。

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1256285 25:756 aki   21

院長のひとりごと

ここでは私が日々体験したことや感じたことなど、診療に関係する以外のことも書いています。
不定期ですが、随時更新していきますのでよろしくお願いします。

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